ヤングマガジン新連載のピッチディーラーという作品

週刊ヤングマガジンで最近、ピッチディーラーという漫画が始まりました。サッカーをテーマにした作品ですが、一般的なスポーツ漫画とは一線を画す内容になっています。

主人公はとあるサッカーチームに新入団したゴールキーパー。表向きは期待の大型新人ですが、その実態は、多額の報酬と引き換えに勝敗を操って、サッカー賭博を狙い通りに成功させることを目的として組織に雇われた、ピッチディーラーと呼ばれる賭博師です。チーム内の4人の選手と結託し、指定された試合結果(ディール)を演出することを目的として、彼らは試合に臨みます。

多くのサッカー漫画が、勝利を目指して日々努力を積むことを描いていますが、この作品において重要なのは、勝利ではなくディールの成否です。例え勝負に負けたところで、ディールが成功していればそれは彼らにとっては勝利です。また、この作品内でのディールでは、勝敗と点差が指定されています。そのため、2-0で試合に負けなければならないディールの場合は、2点を取られなければならず、それも不自然なプレーをした場合は次回以降に試合にでられない懸念があります。そのため、彼らはごく自然なプレーの中でディールを成功させるよう、試合を演出しています。その面で言えば、彼らはスポーツ選手ではなくまさにカジノのディーラーですので、一種のギャンブル漫画として解釈するべきなのかもしれません。

チーム内にディーラーは4人いますが、主人公がゴールキーパーという設定は秀逸です。ディールを成功させる上で、失点の鍵を握っているキーパーは、最も重大なポジションと言えます。

連載開始から間もなく、中には「こんなディールを本当に望んでいるのか?」と思う場面もありますが、設定やキャラクターともに今後が楽しみな作品です。