『ストーカー』

比較的有名な古典であり、しかもその内容自体かなり個人的に好みであると知りつつ手を出してこなかったのですが..

ヤラれました。凄い(まあ再販かかるだけでも凄いって分かるけど)!

こんな凄い作品をまだ自分は読んでいなかったのだなぁ。

そのコンセプト自体が極めて魅力的なせいか?本作品の映画化(監督は「惑星ソラリス」のタルコフスキー)をはじめ様々な形態で扱われてきていたことは承知していました。てゆうかかなり多数の映像作品やSF作品がこの作品の影響を脱していないのではないでしょうか?最近だとFPSで「S.T.A.L.K.E.R」というのがあり、これはチェルノブイリ原発事故で変質したかの地域を舞台にしているゲームです。

…一体そのコンセプトの何が!人の気を惹くのでしょうかね?「突如世界に発生した異常かつ危険な地域”ゾーン”に眠る人知を超えた財宝を求め、暗躍する盗掘者(ストーカー)」って話の..

「人間は本質的に宝探しが好きだ」ってことではないと思うのです(笑) 探すというより盗掘だしなぁ。

本作品はその元祖として、凄まじい完成度を誇ります。ゾーンの異常っぷりったら、今もってこういった表現は眼にする機会はそうそうないと思うのです。

今読んでも全く色褪せない乾いた世界観と、放射線と狂気に蝕まれつつもストーカーたる自身を貫く人々、在り続けるそれだけで世界に不気味な影響を与え続けるゾーンの脅威..

その作品としての完成度を更に高めているのが、ゾーンとその秘宝自体が、おそらくはその真の持ち主からすれば”路傍のピクニック”後の残骸(=ゴミ)に過ぎないという徹底的な人間傍流扱い(笑)

やっぱりSFの本質ってのは(個人的には)世界や宇宙と比して人間の卑小さと儚さを示す、といったものであると(私は)思うので、こういうもっていき方をされるとグっと来ます(笑)